50代の夫婦にとって、セックスレスは年齢だけでなく、体力や見た目、ライフスタイルの変化など、さまざまな原因が絡み合う難しい問題といえます。
レス解消に向けて行動しているものの、「旦那から拒否されている」「したいけど濡れない」「体力がなくてできない」と、どうしようもない悩みを抱えているのではないでしょうか。自分が求められていない状況に、辛く寂しい気持ちになっている方も少なくありません。
そこで本記事では、50代夫婦がどのようなきっかけでセックスレスを解消したのか5つの事例をまとめました。あわせて、公認心理師・臨床心理士の資格を保持する夫婦カウンセラーによるアドバイスも、ぜひご活用ください。

ふうふのマガジン編集部では、公認心理師・臨床心理士の監修のもと、夫婦関係・セックスレス・に関するテーマで情報発信をしています。Webコンテンツディレクターとして1,000本以上の記事を執筆してきた経験をもとに、見やすさ、わかりやすさを心掛けています。
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50代夫婦のレス解消のきっかけ①:仕事の量を減らして休日は夫婦のための時間を作った
夫婦の時間を大切にしたことでレス解消につながった50代男性の事例を紹介します。
セックスレスになった原因

仕事が忙しい日々が続き、デートをしても食事やおしゃべりをする程度で、後は疲れたので眠りたいということがしばらく続き、気が付くとセックスレスなのが当たり前になってしまいました。
仕事に体力が奪われてしまうとセックスどころではありません。
20代、30代のときであれば仕事後にもセックスしても余裕があるほどの体力に溢れていたでしょう。しかし50代ともなれば、仕事でいっぱいいっぱいに。帰宅した後はご飯を食べて、風呂に入ったらすぐに眠りたいという方も多いでしょう。
セックスレス解消につながったきっかけ

仕事をセーブし、休みの時間はすべて奥さんのために費やすと決め、今まで以上にコミュニケーションを取るようにしました。心と身体にゆとりが出てきて、さらに長時間一緒に過ごすことで、レスの解消につながりました。
仕事の疲れでセックスレス状態が進行している場合は、仕事の量を減らし、休息を多めに取るようにするのも1つの手段。体力が戻れば心に余裕が出て、性欲も向上する可能性があります。
とはいえ50代にもなると、中間管理職など職場でも高い立場に就く方も多く、なかなか仕事や残業の量を減らすことは難しいかもしれません。その場合は、パートナーに仕事の悩みを打ち明けるだけでも、気が楽になります。「部下との関係がうまくいってない」とストレスや心配があるときに、性欲が上がることはないからです。

公認心理師・臨床心理士
仕事の疲れがセックスを遠ざけてしまっていると気付けたことがこの男性の素晴らしいところです。そして自ら状況を変えるべく行動できると、セックスレス解消は早いです。この男性のようにいい結果に繋がらない場合にはもあります。そんな時もご夫婦の状況に合わせてレスになっている可能性を挙げ、一つずつ試していくことが大事です。
50代夫婦のレス解消のきっかけ②:子どもが1人で寝るようになり夫婦で1つのベッドで就寝するようになった
セックスレスになった原因

第一子出産後は夫婦揃って育児に専念したためセックスの機会を失いました。互いに第二子は望まず、加えて夫婦で別の寝室で就寝するようになりセックスレスが常態化しました。
夫婦の密なコミュニケーションの場として、寝室は非常に重要な役割を果たしています。
しかし子どもが生まれて、パートナーの片方が子どもと一緒に寝るようになり、寝室が別々になると自然なスキンシップや会話が減ってしまいます。「気づいたら何年もパートナーとセックスしていなかった」というケースは珍しくありません。
セックスレス解消につながったきっかけ

子どもが学校に通い育児が落ち着いたころ、それまで母である私と就寝していた子どもが一人で寝るようになると元通り夫婦で一つのベッドに就寝するようになり、夫の欲求に応えるべくセックスレス解消に至りました。
毎日ではなくとも、週に1回、2回のペースでベッドをともにすることで、セックスレスが解消の方向に向かうケースがあります。
育児により寝室を別にしていた方は、お子様が大きくなり子供部屋を作るタイミングで、元々の一緒に寝る生活に戻してみてはいかがでしょうか。自然と体が触れ合い、カップル時代のようなドキドキした感情が再燃する可能性もあります。
50代夫婦のレス解消のきっかけ③:奥さんのある一言がきっかけで本音を話し合った
セックスレスになった原因

付き合いが長くなるにつれて生活のリズムが変わりいつの間にかセックスの頻度が減っていきました。きっかけは数年前に私が仕事で昇進して忙しくなったこと。毎晩遅くまで働き、帰ってきても疲れてすぐに寝てしまう日が増え、最初は仕方ないと思っていたんです。ある夜に勇気を出して誘ったとき「ごめん、疲れてるからまた今度」と拒否されて、心が折れました。それ以降、自分から誘うのが怖くなりスキンシップ自体が減っていきました。
徐々に生活がすれ違っていくと、元々セックスを求めていた側も時間が経つにつれ諦めてしまい、『ある日誘ってみたら拒否されてしまった』というケースもあります。
拒否されると「自分が求められていないんじゃないか」と悲しい気持ちになりますよね。心に穴が開くような、なんともいえない感情は非常に辛く寂しいものです。
だんだんと拒否されるのが怖くなり、自然と誘えなくなってしまい、セックスレスに陥る事例は多々あります。

公認心理師・臨床心理士
夫婦関係においてセックスはとても重要なコミュニケーションです。このご夫婦の場合、セックスのない時間が長くなり過ぎて、すでに奥様が心を閉ざしてしまっていた可能性があります。そのような状態で誘われても素直に受け入れる気持ちにならなかったのかもしれませんね。こういった小さなすれ違いがセックスレスを長引かせる要因となります。
セックスレス解消につながったきっかけ

ある日奥さんが「最近なんとなく距離を感じる」とポツリとこぼしたのを機に、私も勇気を出して「俺も同じことを思ってた」と伝えました。 それから無理にセックスをしようとするのではなく、まずはスキンシップを増やすことから始めました。手をつなぐ、ハグをする、仕事の合間に短いメッセージを送る。そんな小さなことを意識しただけで少しずつ関係が変わり始めました。
本音を曝け出すことで、夫婦関係が意外な形で進展することもあります。
この事例で断っていた女性側も、ずっと夫婦関係に違和感を感じていたのでしょう。我慢できずに漏らした本音は、男性側の心にも刺さり、お互い本音を言うことで気持ちに寄り添えるようになっています。
一気に変化せずとも、徐々に夫婦関係が進展していくことで、セックスレス解消のきっかけを掴んでいます。
50代夫婦のレス解消のきっかけ④:お互いに美意識に目覚めて恋人気分が蘇った
セックスレスになった原因

お互いに性的魅力を感じなくなった。結婚当初はドキドキしていたが、長年の生活で妻を”家族”としてしか見られなくなり、妻も「おじさん化した」と冗談交じりに言うようになり、次第に互いに異性として意識しなくなりました。
セックスレスになる要因の一つとして、なぜかわからないけどパートナーを性的にみられなくなったということがあります。俗にいうマンネリ化に該当します。
夫婦としての仲は円満であるものの、家族としての愛が強くなったり、男女としての刺激が少なくなったりすることで、徐々にセックスしたい気持ちが薄れていく傾向です。
セックスレス解消につながったきっかけ

妻がダイエットと美容に目覚め、雰囲気が変わったことで、私も刺激を受け筋トレを開始。互いに見た目を意識するようになり、久々のデートで恋人気分が蘇り、男女としての関係が少し戻りました。
「普段とは変わったデートをしてみる」「見た目を変えてみる」「趣味を一緒に楽しんでみる」など、日常生活に新たな刺激を取り入れることで、セックスレス解消のきっかけとなるケースがあります。
たとえば普段家庭の食事ばかりの夫婦の場合、夜景が見えるロマンティックな雰囲気があるレストランで食事をしてみるなどです。そのようなで過ごすと、心も開放的になり、普段話さない内容でコミュニケーションが弾むこともあるでしょう。
新鮮さは新しい夫婦関係を育むために重要な要素。大切なパートナーとより親密な関係になるためにも、日常生活の中に少し変化(インテリアを変えるなど)を持たせて、常に刺激を取り入れていく姿勢が大切です。

公認心理師・臨床心理士
原始時代の名残で、人間の脳は常に新しい刺激を求め、惹かれるという性質があります。長年一緒にいて慣れてきてしまうとお互いにそのような刺激を感じなくなってしまうのは当然です。このご夫婦のようにお互いにご自身の身体や見た目を意識することで、刺激を与え合うだけでなく、体内の栄養やホルモンバランスも整い性欲が沸きやすくなるというメリットもあります。
50代夫婦のレス解消のきっかけ⑤:話し合って少しずつでもスキンシップをするようになった
話し合いとスキンシップでレス解消につながった50代女性の事例を紹介します。
セックスレスになった原因

出産を機に育児中心になり、お互い疲れてしまいレスになりました。
子どもができると育児で余裕がなくなり、セックスどころではないですよね。
肉体的にも精神的にも大きな負担がかかります。夜になると夜泣きだったり、突然起きたりして、常に子どもを見てなくてはいけないので、セックスしたくても時間がなくいつの間にかレスになってしまったという事例は多い傾向です。
セックスレス解消につながったきっかけ

何年もレスが続いて、夫婦関係は悪くなかったのですがやはり男女としてのスキンシップも大事だと話し合い、レス解消に繋がりました。
このように夫婦仲が良好なのであれば、本音をぶつけて話し合うのも効果的な方法の1つです。
どうしても育児に目を向けがちになってしまい、話し合いやスキンシップの時間が取れない場合は、信頼できるご両親やベビーシッターなど託児サービスの利用も検討してみましょう。2人だけの時間を作り、一緒に協力して買い物や料理をしたり、徐々にハグやキスのスキンシップから始めたりすることで、レスが解消するケースもあります。

公認心理師・臨床心理士
男女としてのスキンシップが重要であるという認識を夫婦揃って持てると、セックスレス解消は早いです。「みんなどうせレスだし・・」「今さらセックスなんて・・」といった誰の話かわからない情報に振り回されず、”私はどうしたいのか”、”私たち夫婦はどうありたいのか”、というご自身の気持ちを大切に夫婦関係を築いていって欲しいです。
50代のレス解消は夫婦関係とセックスレス原因の状況の整理から

本章で紹介した50代のレス解消のきっかけ事例のように、セックスレスの原因によって取るべき対策は異なります。
レス解消を目指したい強い気持ちがある場合は、まずは夫婦関係とセックスレスの原因の状況整理から始めてみましょう。パートナーに家事負担をかけすぎたことが原因なのか、コミュニケーション不足が原因なのか、過去を振り返ってみることが大切です。
セックスレスの原因とレスになったらやるべきことを現役の夫婦カウンセラーが解説
「セックスレスを解消できるか不安」「また誘って断れるのが怖い」「パートナーとどう接したらいいかわからない」などの不安がある方は、ふうふの相談窓口にご相談ください。公認心理師・臨床心理士の資格を保持し、自身でも夫婦関係の改善に成功したカウンセラーがあなたの悩みに寄り添います。
夫婦カウンセリングとは?重要性や期待できる効果、一般的な料金相場などを解説
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